50代の浴衣は痛い?若作りにならず上品に見える大人の着こなしを解説

夏が近づくと「久しぶりに浴衣を着てお出かけしたいな」という気持ちが湧いてきませんか?花火大会やお祭りだけでなく、美術館やランチに和装で出かけるのはとても素敵です。

しかし、そこでふと頭をよぎるのが「50代で浴衣を着るのは痛いと思われないか?」という不安ではないでしょうか。若い頃と同じ感覚で着てしまうと、どうしても違和感が出てしまい、それが「若作り」に見えてしまうことがあります。

でも安心してください。50代には50代の、大人の魅力を引き立てる「正解の着こなし」があります。痛いと言われる原因を知り、選び方と着付けを少し変えるだけで、驚くほど上品で粋な姿に変身できるのです。今年の夏は、自信を持って浴衣を楽しんでみましょう。

目次

50代の浴衣姿が「痛い」と思われてしまう原因とは?

街中で見かける浴衣姿の女性を見て「なんだかあそこの人だけ浮いているな」と感じたことはありませんか?その違和感の正体は、年齢と装いのギャップにあります。

50代の浴衣姿が「痛い」と言われてしまう場合、本人の魅力不足ではなく、単に「選び方」と「着方」のズレが原因であることがほとんどです。具体的にどのようなポイントがマイナスイメージにつながるのかを見ていきましょう。

1. 年相応の色や柄を選べていないケース

若い頃に買った浴衣をそのまま着ていませんか?20代の頃に似合っていた鮮やかなピンクや大ぶりの向日葵柄などは、大人の肌の質感や雰囲気と喧嘩をしてしまいます。

肌のトーンや体型の変化に合わせて、浴衣の色柄もアップデートしていく必要があります。

2. 10代や20代の頃と同じ着付け方をしている

若い子向けの着付けは、帯の位置が高く、衣紋(えもん)もあまり抜きません。これを大人がそのまま実践すると、どうしても子供っぽく、あるいは窮屈な印象を与えてしまいます。

大人の余裕を感じさせるには、重心を少し下げた着付けや、適度な抜け感が不可欠です。

3. 安っぽい素材感が大人の肌に馴染んでいない

量販店でセット販売されている薄いポリエステルや、ペラペラの綿素材は要注意です。若い肌ならハリでカバーできますが、大人の肌には生地の質感がダイレクトに影響します。

安っぽい光沢や透けすぎる生地は、どうしても「間に合わせで着ている感」が出てしまい、品格を下げてしまう要因になります。

若作りにならず上品に見える大人の着こなしを解説

浴衣を選ぶとき、最初に目に入るのが「色」です。顔周りの印象を決定づける要素なので、ここを間違えなければ成功したも同然です。

50代の肌を美しく見せつつ、涼やかな印象を与える色は以下の3つがおすすめです。それぞれの色が持つ効果を知って、自分に合う一着を見つけてください。

1. 顔映りが明るくなる紺や藍色などの定番色

日本人の肌にもっとも馴染むと言われているのが紺や藍色です。肌のくすみを飛ばし、顔色を白くきれいに見せてくれる効果があります。

引き締め色でもあるので、全体をスラッと見せるスタイルアップ効果も期待できます。迷ったらまずはこの色味から探してみるのが正解です。

2. 涼やかで上品な印象を与える白地や生成り

レフ板効果で顔周りをパッと明るくしてくれるのが白地や生成り(きなり)です。真っ白すぎると浮いてしまうことがあるので、少し黄みがかった生成り色がおすすめです。

ただし、透けやすいのでインナーには注意が必要です。上質な生地感のものを選べば、最高にエレガントな装いになります。

3. くすみピンクやベージュなど肌馴染みの良い色

「ピンクが好きだけど痛いかな?」と心配な方は、グレーがかった「くすみピンク」や「ベージュ」を選んでみてください。これらは肌に溶け込むような色合いで、大人の女性らしい柔らかさを演出できます。

派手さは抑えつつも、女性らしい華やかさを残したいときにぴったりのカラーです。

大人の女性にふさわしい上品な浴衣の柄の特徴

色が決まったら次は柄選びです。ここで「若見え」を狙って大きな花柄などを選ぶと、かえって逆効果になりかねません。

大人の女性には、歴史や物語を感じさせる柄や、すっきりとした幾何学模様が似合います。以下のポイントを押さえておきましょう。

1. 流行に左右されない古典柄や伝統的な文様

牡丹、菊、萩などの古典的な花柄や、雪輪、七宝といった伝統文様は、流行り廃りがなく、着る人の品格を高めてくれます。

これらの柄には「魔除け」や「長寿」などの意味が込められていることも多く、それを知って着ることでより一層愛着が湧くはずです。

2. すっきりとスタイル良く見える縦縞や幾何学模様

縦のラインを強調する縞(しま)模様や、整然と並んだ幾何学模様は、粋で洗練された印象を与えます。特に体型が気になる方には、視覚効果ですっきり見えるのでおすすめです。

モダンな雰囲気も出せるので、帯や小物合わせで個性を出しやすいのも魅力の一つです。

3. 落ち着いた雰囲気が出せる小さめの草花柄

花柄を選ぶなら、手のひらよりも小さいサイズの小花柄が鉄則です。地色(ベースの色)の面積が多く見えるため、落ち着いた印象になります。

余白の美しさを意識することで、涼やかさと大人っぽさの両方を手に入れることができます。

50代が選ぶべき浴衣の素材と生地の質感

「どれも同じ綿でしょ?」と思っていませんか?実は浴衣の素材や織り方にはたくさんの種類があり、それが着姿の高級感を左右します。

大人の女性におすすめしたい、見た目も着心地も上質な素材をご紹介します。これを基準に選ぶだけで、ワンランク上の浴衣姿になれますよ。

1. 透け感があり涼しげに見える綿絽(めんろ)

綿絽とは、生地に隙間を作って織り上げた素材のことです。見た目に涼しげな透け感があり、風通しも抜群です。

この透け感が色気と涼感を演出し、浴衣でありながら「夏着物」のようなきちんとした雰囲気を出してくれます。

2. シャリ感があり高級感が漂う麻混素材

綿に麻(リネン)を混ぜた生地は、独特のシャリ感と光沢があります。放熱性に優れているので、暑い日でもサラッとした着心地が続きます。

麻が入ることで自然なシワ感が生まれ、それがかえって「こなれた」お洒落な印象を与えてくれるのです。

3. 表面に凹凸があり肌に張り付かない紅梅織(こうばいおり)

生地の表面に格子状の凹凸がある織り方です。肌に触れる面積が少なくなるため、汗をかいてもベタつきにくく快適です。

ペラペラせず、ふんわりとした立体感が出るので、体のラインを拾いすぎないという嬉しいメリットもあります。

以下の表に、素材ごとの特徴をまとめました。

素材特徴おすすめの理由
綿絽透け感があり涼しげ夏着物風に着こなせる上品さがある
麻混通気性が良くシャリ感がある高級感があり、暑い日でも快適
紅梅織表面に凹凸がある肌に張り付かず、体型カバー効果も
ポリエステルシワになりにくいが蒸れやすい安価だが光沢が安っぽく見えることも(大人は要注意)

全体の印象を格上げする帯の選び方と結び方

浴衣が主役なら、帯は名脇役です。どんなに素敵な浴衣を着ていても、帯がペラペラだと全体が安っぽく見えてしまいます。

大人の浴衣姿を完成させるには、帯の素材と結び方にこだわってみましょう。ここでグッと差がつきます。

1. 浴衣の良さを引き立てる本麻や博多織の帯

初心者セットについてくるような化学繊維の帯は卒業しましょう。おすすめは、締め心地が良く緩みにくい「本麻」や「博多織」の帯です。

特に博多織は、キュッと締めるときに鳴る「絹鳴り」が心地よく、凛とした後ろ姿を作ってくれます。

2. 幼く見えない「お太鼓風」や「矢の字」結び

若い頃によく結んでいた「文庫結び(リボン結び)」は、50代には少し可愛らしすぎるかもしれません。

背中がぺたんとなる「矢の字」や「吉弥(きちや)結び」、あるいはお太鼓のような形を作る結び方にすると、落ち着いた大人の色気が漂います。椅子に座っても型崩れしにくいのもメリットです。

3. 着物風の着こなしが叶う半幅帯と帯締めのアレンジ

浴衣に半幅帯を締めた上から、さらに「帯締め」や「帯留め」をプラスしてみてください。これだけでコーディネートが引き締まり、まるで着物のような格調高さが生まれます。

視線が帯留めに集まるので、お腹周りが気になる方のカモフラージュとしても効果的です。

周りと差がつくバッグや下駄など小物の合わせ方

意外と見られているのが足元や手元です。ここを気を抜くと、せっかくの着こなしが台無しになってしまいます。

プラスチックや化学繊維ではなく、天然素材の小物を取り入れるのがポイントです。長く使える良質なものを少しずつ揃えていくのも楽しいですよ。

1. プラスチック製を避けた竹や山葡萄のかごバッグ

巾着袋も良いですが、大人の女性にはしっかりとした作りの「かごバッグ」が似合います。竹や山葡萄(やまぶどう)のつるで編まれたバッグは、使い込むほどに味が出ます。

洋服の時にも使えるようなデザインのものを選ぶと、活用の幅が広がって便利です。

2. 足が痛くなりにくく歩きやすい鼻緒の太い下駄

下駄で足が痛くなると、歩き方が不自然になり、せっかくの優雅な雰囲気が崩れてしまいます。鼻緒が太く、裏にふかふかした起毛素材が使われているものを選びましょう。

台の形は「右近(うこん)」と呼ばれる少し高さが低いタイプが、安定感があって歩きやすいのでおすすめです。

3. 涼しげな印象をプラスする扇子や日傘の活用

暑い夏、汗をダラダラ流していてはエレガントではありません。扇子を帯に差しておき、サッと仰ぐ仕草はとても粋に見えます。

日傘も、麻素材やレースがあしらわれた和装に合うものを選んでみてください。機能性だけでなく、アクセサリーの一部として楽しみましょう。

50代の体型を美しく見せる下着と補正の重要性

「浴衣の下なんて誰にも見えないから」と手を抜いていませんか?実は、美しい着姿の9割は下着と補正で決まると言っても過言ではありません。

洋服とは違い、着物は体の凹凸をなくして「寸胴(ずんどう)」にするのが美しいとされています。メリハリボディを隠すことが、着崩れ防止にもつながります。

1. 胸元の崩れを防ぎスッキリ見せる和装ブラジャー

洋装のブラジャーは胸を高く、丸く見せるためのものですが、これは着物には不向きです。帯の上に胸が乗っかってしまい、老けた印象を与えてしまいます。

胸を押さえて平らにする「和装ブラジャー」を使うと、胸元がスッキリし、襟元もピシッと決まります。

2. ウエストのくびれを埋めて寸胴にするタオルの使い方

ウエストが細いと、そこに帯が食い込み、シワの原因になります。薄手のフェイスタオルを腰に巻いて、くびれを埋めましょう。

「太って見えるのでは?」と不安になるかもしれませんが、むしろシワのない綺麗な円柱形を作ることで、全体がスラッと美しく見えるのです。

3. 汗対策と透け防止を兼ねた浴衣スリップの着用

浴衣の下には必ず「浴衣スリップ」や「肌襦袢(はだじゅばん)」を着ましょう。これはマナーでもあり、大切な浴衣を汗から守る役割もあります。

特に下半身の透け防止は重要です。光の加減で脚のラインが透けてしまうのを防ぐため、ベージュなどの透けにくい色を選ぶと安心です。

着物風に見せる襟の合わせ方と着付けのコツ

「なんだかだらしない」か「なんだか苦しそう」か。この違いを生むのが着付けの技術です。特に襟元の処理は、その人の美意識がはっきりと表れる部分です。

50代ならではの、余裕を感じさせる着付けのポイントを押さえておきましょう。

1. 襦袢(じゅばん)や美容襟を使って半襟を見せる工夫

浴衣の下に長襦袢を着たり、「美容襟」と呼ばれる付け襟を使ったりして、首元に白い半襟を見せる着方があります。

これをするだけで、浴衣が「部屋着」から「お出かけ着」へと格上げされます。顔周りに白が来ることで、清潔感と明るさもプラスされます。

2. 首元を詰めすぎず少しゆったりと抜く衣紋の加減

首の後ろの襟(衣紋)をこぶし一つ分ほど抜く(開ける)のが基本ですが、大人はもう少しゆったり抜いても素敵です。

首筋を少し見せることで、涼やかさと色香が漂います。逆に前側の襟合わせは、喉のくぼみが見えるくらい詰め気味にすると、だらしなくならず上品です。

3. くるぶしが隠れるくらいの落ち着いた裾の長さ

若い頃はくるぶしが見えるくらい短めに着るのが元気で可愛いとされましたが、大人は少し長めに着付けましょう。

くるぶしが隠れるか隠れないかくらいの長さがベストです。歩いた時に裾が乱れて足が見えすぎないよう、上品な長さを意識してください。

浴衣姿をより魅力的にする髪型とメイクのポイント

最後に、全体の仕上げとなるヘアメイクです。浴衣が古典的で落ち着いているのに、メイクだけ派手だったり、髪がボサボサだったりしては台無しです。

「頑張りすぎないけど、手抜きに見えない」絶妙なバランスを目指しましょう。

1. 低めの位置でまとめた清潔感のあるアップヘア

髪をまとめる位置(ゴールデンポイント)が高いと若々しくなりますが、50代には少し幼く見えることがあります。

耳の高さか、それより少し下の位置でまとめると、落ち着いた知的な印象になります。後れ毛を出しすぎず、スッキリまとめるのが清潔感を出すコツです。

2. 盛りすぎずシンプルにまとめた夜会巻きアレンジ

美容院に行かなくても、コーム一つでできる「夜会巻き」は浴衣にぴったりです。トップに少し高さを出し、毛先を巻き込むスタイルは、首筋を美しく見せてくれます。

大きすぎる髪飾りは避け、パールのついた簪(かんざし)や、小ぶりな飾りを一つ挿すくらいが粋です。

3. 浴衣の色味に負けない血色感を意識したメイク

浴衣を着ると、普段よりも服の面積が大きくなり、顔が負けてしまいがちです。かといって厚化粧はNG。

意識すべきは「血色感」と「眉」です。くすみをコンシーラーでカバーし、少し明るめのリップを塗りましょう。眉は普段より少ししっかり描くと、和装に負けない凛とした顔立ちになります。

50代におすすめの浴衣を購入できる場所と方法

「じゃあ、どこで買えばいいの?」と迷っている方へ。最近はネットでも手軽に買えますが、失敗しないためにはお店選びも重要です。

それぞれの購入場所にはメリットとデメリットがあります。自分の優先順位に合わせて選んでみてください。

1. 試着して顔映りを確認できる呉服店や百貨店

一番確実なのは、やはり実店舗で反物を顔に当ててみることです。店員さんのプロのアドバイスも聞けますし、自分のサイズに合わせて仕立ててもらうことも可能です。

敷居が高いと感じるかもしれませんが、夏の浴衣シーズンは比較的入りやすい雰囲気になっています。一生モノの一着に出会えるかもしれません。

2. 質の良いリサイクル着物やアンティークショップ

「良いものを安く手に入れたい」という方におすすめなのがリサイクルショップです。昔の職人が染めた手の込んだ浴衣が、驚くような価格で見つかることがあります。

ただし、昔のものはサイズが小さいことが多いので、裄(ゆき・背中心から袖口までの長さ)が足りるかどうかを必ず確認してください。

3. 自宅でゆっくり選べる着物専門のネット通販

最近は、京都の老舗呉服店などが運営するネットショップも充実しています。モデルさんの着用画像が多いのでイメージが湧きやすく、自宅でじっくり比較検討できます。

返品交換の条件や、素材の表記(綿100%か、麻混かなど)をしっかり確認してから注文しましょう。

  • 呉服店・百貨店:品質は最高、サイズも完璧だが価格は高め。
  • リサイクル店:掘り出し物があるが、サイズや状態の確認が必須。
  • ネット通販:種類が豊富で便利だが、質感や色味が画面と違う可能性も。

まとめ

50代の浴衣は決して「痛い」ものではありません。むしろ、経験を重ねた今だからこそ着こなせる、大人のためのファッションです。

大切なのは、若い頃の感覚を一度リセットし、今の自分に寄り添った「素材」「色柄」「着方」を選ぶこと。ほんの少しの知識と工夫で、あなたの浴衣姿は劇的に洗練されます。

今年の夏は、お気に入りの浴衣に袖を通して、背筋を伸ばして街へ出かけてみませんか?きっと、新しい自分自身の魅力に気づくはずです。まずは週末、お近くのお店やネットショップを覗いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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