浴衣の着付けに必要なものは?最低限揃えるべきアイテムと代用品リストを解説

夏祭りや花火大会のシーズンが近づくと、やっぱり着たくなるのが浴衣です。「今年こそは自分で着てみたい!」と思っても、何から揃えればいいのか分からず戸惑っていませんか。浴衣の着付けに必要なものを調べると、意外とたくさんの道具が出てきて驚くかもしれません。

でも、安心してください。実は、必ずしも着付け専用の道具をすべて買い揃える必要はないのです。家にあるもので代用できるアイテムも多く、賢く準備すれば出費を抑えられます。この記事では、浴衣の着付けに最低限必要なものと、便利な代用アイデアを詳しく解説していきます。

目次

浴衣の着付けに最低限必要なものとは?

まずは、これがないと始まらないという「三種の神器」をご紹介します。どんなに着付けを簡略化するとしても、この3つだけは絶対に外せません。逆に言えば、これさえあれば、あとは工夫次第でなんとかなるとも言えます。

浴衣を着るために必須の基本アイテムは以下の通りです。

  • 浴衣
  • 腰紐

1. 浴衣本体

当然ですが、主役となる浴衣が必要です。最近は吸水速乾素材のものや、アイロン不要のポリエステル製など、扱いやすい素材が増えています。自分の好みの柄を選ぶのが一番楽しい時間ですよね。

サイズ選びも重要ですが、浴衣はおはしょりで丈を調整できるため、多少の誤差はカバーできます。ただ、身幅が合っていないと着崩れの原因になるので、ヒップサイズを目安に選ぶと良いでしょう。

2. 帯(半幅帯や兵児帯)

浴衣に合わせる帯には、大きく分けて2つの種類があります。キリッとした印象になる「半幅帯」と、クシュッとした柔らかい素材でアレンジしやすい「兵児帯」です。初心者が扱いやすいのは、結び方が簡単な兵児帯かもしれません。

最近では、あらかじめリボンの形が作られている「作り帯」も人気です。着付けに時間をかけたくない場合や、どうしても帯結びに自信がない場合は、作り帯を選ぶのも賢い選択肢と言えます。

3. 腰紐(2本〜3本)

地味ですが、着付けにおいて最も重要なのが腰紐です。浴衣がはだけないように押さえたり、おはしょりを作ったりするために使います。最低でも2本、できれば3本あると安心です。

素材はモスリン(ウール)のものが滑りにくくておすすめですが、ポリエステル製のものでも構いません。これがないと浴衣を着ることは不可能なので、必ず本数を確認しておきましょう。

浴衣の下には何を着る?インナーの役割と選び方

「浴衣の下には普段の下着をつけてもいいの?」という疑問は、初めて浴衣を着る人が必ず抱く悩みです。結論から言うと、洋服用の下着そのままでは少し不都合が生じることがあります。

浴衣を美しく、そして快適に着るために適したインナーの条件をまとめました。

  • 肌襦袢
  • 裾よけ
  • 浴衣スリップ

1. 浴衣専用の肌着(肌襦袢・裾よけ)

本来、着物の下には「肌襦袢(はだじゅばん)」と「裾よけ(すそよけ)」を身につけます。これらは汗を吸い取り、大切な浴衣を汚れから守る役割があります。また、足さばきを良くする効果もあります。

最近では、この2つが合体したワンピース型の「浴衣スリップ」が主流です。一枚着るだけで済むので洗濯も楽ですし、着付けの手間も省けるので、初心者には特におすすめです。

2. インナーが必要な理由

真夏にインナーを重ねると暑そうに感じるかもしれませんが、実は逆です。素肌に直接浴衣を着ると、汗で生地が肌に張り付いてしまい、非常に不快な思いをすることになります。

適切なインナーを着ることで、汗を素早く吸収し、浴衣の中の湿度を調整してくれます。結果として、インナーを着ている方が涼しく快適に過ごせるのです。

3. 透け防止のための工夫

最近の浴衣は通気性を良くするために生地が薄いものが多く、光の当たり具合によっては脚のラインや下着が透けてしまうことがあります。特に白地や淡い色の浴衣を着る場合は要注意です。

ベージュやモカなど、肌に近い色のインナーを選ぶのが鉄則です。もし手持ちのインナーが白や黒しかない場合は、その上からベージュのペチコートなどを重ねるなどの対策をしましょう。

帯周りをきれいに仕上げるためのアイテム

必須ではありませんが、これがあると仕上がりの美しさが格段にアップするアイテムがあります。帯がシワシワだったり、襟元がグズグズだったりすると、せっかくの浴衣姿が台無しになってしまいます。

ワンランク上の着こなしを目指すなら用意したいアイテムは以下の通りです。

  • 帯板
  • 伊達締め
  • コーリンベルト

1. 帯板(前板)

帯のシワを防ぎ、お腹周りをピンと綺麗に見せるための板です。これを入れるだけで、帯の形がピシッと決まり、見た目の「きちんと感」が全然違います。

メッシュ素材のものなら通気性が良く、夏場でも蒸れにくいのでおすすめです。帯を結んだ後に差し込むタイプと、結ぶ前にベルトで留めるタイプがあります。

2. 伊達締め

腰紐の上から締める幅広の紐で、襟元の崩れを防ぎ、おはしょりを綺麗に固定する役割があります。腰紐だけだと動いているうちに緩んでくることがありますが、伊達締めがあれば安心です。

マジックテープで止めるタイプが簡単でおすすめです。締め付けすぎず、かつ緩まない絶妙な固定力が、長時間の外出でも着崩れを防いでくれます。

3. コーリンベルト

襟元がはだけるのを防ぐためのゴムベルトです。両端にクリップがついており、襟を挟んで固定します。これを使うと、時間が経っても襟元がパカパカ開いてくるのを防げます。

特に胸の大きな人や、動き回ることが多い人は、コーリンベルトを使うと安心感が違います。着付けの手順の中に組み込むだけで、一日中きれいな襟元をキープできます。

足元をおしゃれで快適にする履物

浴衣でのお出かけで一番のトラブルといえば「靴擦れ」です。慣れない履物で足を痛めてしまっては、楽しいイベントも台無しになってしまいます。足元の準備は念入りに行いましょう。

足元を快適にするための選択肢は以下の通りです。

  • 下駄
  • 絆創膏
  • サンダル

1. 下駄

浴衣といえばやはり下駄が王道です。歩くたびにカランコロンと鳴る音は風情がありますよね。最近は鼻緒が太くて柔らかい、足が痛くなりにくい工夫がされた下駄も増えています。

選ぶときは、かかとが下駄の台から1〜2cmほど出るサイズが粋だとされています。ジャストサイズすぎると、鼻緒の付け根が指の間に食い込んで痛くなる原因になります。

2. 鼻緒ずれを防ぐ絆創膏

新品の下駄を履くときは、予防としてあらかじめ絆創膏を貼っておくのが賢い方法です。鼻緒が当たる親指と人差指の間や、甲の部分に貼っておきましょう。

最近では、鼻緒専用のジェルパッドなども販売されています。痛くなってから貼るのではなく、家を出る前に貼っておくのが、最後まで笑顔で過ごすための秘訣です。

3. サンダルという選択肢

「どうしても下駄は痛くて無理」という場合は、無理せずサンダルを合わせても大丈夫です。最近のトレンドでは、浴衣にスポーツサンダルやグルカサンダルを合わせるスタイルも定着してきています。

ただし、あまりにもカジュアルすぎるビーチサンダルなどは避けたほうが無難です。レザー素材や厚底のものなど、浴衣の雰囲気を壊さないデザインを選びましょう。

美しい着姿を作るための体型補正グッズ

洋服は体の曲線(メリハリ)を活かして着ますが、着物は体の凹凸をなくして「寸胴(ずんどう)」にする方が美しく見えます。くびれがあると、そこに帯が食い込んでシワになったり、着崩れたりする原因になるからです。

体型を補正して着崩れを防ぐためのアイテムは以下の通りです。

  • フェイスタオル
  • 和装ブラジャー

1. フェイスタオル(2〜3枚)

どこの家庭にでもあるフェイスタオルが、実は最高の補正グッズになります。ウエストのくびれ部分に巻いて、お腹周りを平らにするために使います。

分厚い高級タオルよりも、粗品でもらうような薄手のタオルのほうが扱いやすくて便利です。汗も吸い取ってくれるので、あせも対策としても一石二鳥の効果があります。

2. 補正が必要な理由

「太って見えるから嫌だ」と補正を敬遠する人がいますが、実は逆です。補正をして帯を締めたほうが、余計なシワが出ず、結果的にすっきりと細見えします。

また、補正タオルがクッションになるため、紐や帯の締め付けが軽減されて苦しくなりにくいというメリットもあります。長時間着る場合こそ、補正はしっかり行いましょう。

3. 和装ブラジャー(スポーツブラ)

普段のワイヤー入りブラジャーは、胸を高く見せるためのものなので浴衣には不向きです。帯の上に胸が乗っかってしまい、老けて見える原因になります。胸を押さえて平らにする和装ブラジャーが理想です。

もし和装ブラを持っていない場合は、スポーツブラやナイトブラで代用しましょう。ワイヤーが入っておらず、胸のボリュームを抑えられるタイプのものであれば問題ありません。

家にあるもので代用できるアイテムリスト

「年に一回しか着ないのに、全部買うのはもったいない」と思うのは当然です。着付け小物の中には、家庭にある日用品で十分に代用できるものがたくさんあります。

専用グッズを買わずに済ませるための代用アイデアは以下の通りです。

  • ストッキング
  • 厚紙やクリアファイル
  • マジックベルト

1. 腰紐の代用品(ストッキング・ビニール紐)

腰紐が見当たらない場合、伝線して履けなくなったストッキングが最強の代用品になります。伸縮性があり、平たいので体に食い込まず、しかも緩みにくいという優れた特徴があります。

使い方は簡単で、足の部分を適当な長さに切って結ぶだけです。見た目は悪いですが、帯の下に隠れてしまうので全く問題ありません。ビニール紐は滑りやすいので、あくまで緊急用と考えましょう。

2. 帯板の代用品(厚紙・クリアファイル)

帯板がない場合は、お菓子の空き箱などの厚紙や、クリアファイルを帯の幅に合わせてカットすれば代用できます。角を丸く切っておくと、帯を傷つけません。

ただし、夏場は厚紙だと汗でふにゃふにゃになったり、通気性が悪くて暑かったりします。長時間のお出かけなら、クリアファイルに穴を開けて通気性を良くするなどの工夫が必要です。

3. 伊達締めの代用品(マジックベルト)

伊達締めがない場合は、着付け用のマジックベルトがあれば一番ですが、なければ腰紐をもう一本増やして代用することも可能です。幅広の布(例えば包帯など)を巻いても代わりになります。

要は「面」で押さえることができれば良いのです。男性用の腰紐や、伸縮性のある包帯を二重三重に巻くことで、伊達締めと同じような効果を得ることができます。

洋服のインナーで代用する場合の組み合わせ

わざわざ浴衣スリップを買わなくても、普段着ている洋服のインナーを組み合わせることで代用可能です。ここでもポイントは「吸水性」と「滑りの良さ」です。

浴衣スリップの代わりに使える組み合わせは以下の通りです。

  • キャミソール・タンクトップ
  • ペチコート・ステテコ・リラコ

1. キャミソールやタンクトップ

上半身の肌着は、襟ぐりが大きく開いたキャミソールやタンクトップで代用できます。浴衣は後ろの襟(衣紋)を抜いて着るため、背中側の開きが広いものを選ばないと、インナーが見えてしまうので注意しましょう。

素材は綿混など、汗を吸うものがおすすめです。脇汗が気になる場合は、脇汗パッド付きのものを選ぶと、浴衣への汗染みを防ぐことができます。

2. ペチコートやステテコ

下半身は、スカートの裏地代わりになるペチコートや、ユニクロのリラコのようなステテコが便利です。これらは足に浴衣がまとわりつくのを防いでくれます。

特にステテコタイプは、太ももの間の汗も吸収してくれるので、股ズレ防止にもなり非常に快適です。トイレの際も裾をまくり上げやすいという隠れたメリットもあります。

3. ユニクロのエアリズム活用術

夏の下着の定番、ユニクロのエアリズムは浴衣のインナーとしても優秀です。特に「エアリズムウルトラシームレス」シリーズなどは、ラインが響きにくいのでおすすめです。

ただし、先ほども触れたように、背中の開き具合だけは必ずチェックしてください。着付けた後に背中からインナーが見えていると、一気に残念な印象になってしまいます。

100均で揃えられる着付けの便利グッズ

最近の100円ショップの品揃えは侮れません。着付けに必要な小物の多くが、セリアやダイソーなどの100均で手に入ります。まずは100均をチェックしてみるのが節約の近道です。

100円ショップで見つけられる主なアイテムは以下の通りです。

  • 腰紐
  • ヘアピン・髪飾り
  • 巾着袋

1. 100円ショップの和装小物コーナー

店舗の規模にもよりますが、腰紐や前板まで売っていることがあります。特に「手ぬぐい」は、補正に使ったり、半衿の代わりにしたりと万能に使えるので、気に入った柄があれば確保しておきましょう。

ただし、100均の腰紐は少し短めだったり、素材が滑りやすかったりすることもあります。本番前に一度試着して、長さや使い心地を確認しておくことを強くおすすめします。

2. 髪飾りやヘアピン

浴衣に合う和風の髪飾りや、まとめ髪に使うUピン、アメピンなども充実しています。数百円で買えるとは思えないクオリティの造花やかんざし風のアクセサリーも見つかります。

高価な髪飾りをひとつ買うのも良いですが、100均の小さな飾りをいくつか組み合わせて使うのもオリジナリティが出て素敵です。美容室に行かずセルフアレンジする人には強い味方です。

3. 荷物を入れる巾着やバッグ

浴衣に合わせるバッグも、100均の和柄巾着や、カゴバッグ風の小物入れを活用できます。普段使いのバッグだと大きすぎたり雰囲気が合わなかったりするので、小さめのものを探してみましょう。

そのまま使うのが安っぽいと感じる場合は、100均の巾着に手持ちのブローチをつけたり、スカーフを巻いたりしてリメイクするのも楽しいですね。

初心者が浴衣セットを購入する際のチェックポイント

「面倒だからセット商品を買おう」と思っている人も多いでしょう。確かにセット商品は便利ですが、中身をよく確認しないと、当日になって「あれがない!」と慌てることになります。

セット購入時に必ず確認すべきポイントは以下の通りです。

  • セット内容の内訳
  • 腰紐の有無
  • 下駄のサイズ表記

1. セットに含まれているもの

一般的な「3点セット」は、浴衣・帯・下駄の3つです。ここに腰紐は含まれていないことがほとんどです。つまり、セットを買っただけでは着付けができない場合が多いのです。

「5点セット」などの場合は、腰紐や前板が含まれていることもあります。パッケージや説明文をよく読み、何が入っていて何が入っていないのかを正確に把握しましょう。

2. 自分で買い足す必要があるもの

先述の通り、腰紐は別途購入が必要なケースが大半です。また、肌着などのインナー類も基本的にはセットに含まれていません。

セットが届いたらすぐに開封し、この記事の「最低限必要なものリスト」と照らし合わせて、足りないものを早急にリストアップしましょう。前日の夜に気づいても手遅れになりかねません。

3. 下駄のサイズ確認

セットに含まれる下駄は「フリーサイズ」であることが多いです。足のサイズが23〜24.5cmくらいの人なら問題ありませんが、それより小さい人や大きい人は、足が合わない可能性があります。

特に足が大きい人は、かかとが出すぎて歩きにくかったり、小さい人はブカブカで脱げそうになったりします。不安な場合は、下駄だけは自分のサイズに合ったものを別で探すのが無難です。

着付けをスムーズに始めるための事前準備

道具が揃ったら、あとは着るだけ…ではありません。当日に慌てないために、前日までにやっておくべき「仕込み」があります。このひと手間が、当日の仕上がりと時間の余裕を大きく左右します。

スムーズに着付けるための事前準備リストは以下の通りです。

  • しつけ糸を取る
  • たたみジワの処理
  • ヘアメイクのタイミング

1. しつけ糸の処理

新品の浴衣には、型崩れを防ぐための白い糸(しつけ糸)が縫い付けられていることがあります。これを取らずに着て外出してしまうのは、洋服で言えばタグをつけたまま歩いているのと同じで、とても恥ずかしいことです。

大きな縫い目で縫われている白い糸は、全て取り除いて大丈夫です。袖や裾など、意外なところに残っていることもあるので、全体をくまなくチェックしましょう。

2. たたみジワを取る方法

パッケージから出したばかりの浴衣は、強烈な折りジワがついていることがあります。そのまま着ると安っぽく見えてしまうので、気になる部分はアイロンをかけておきましょう。

ただし、襟などの元々折ってある部分まで平らにアイロンをかけてしまわないように注意してください。ハンガーにかけて一晩吊るしておくだけでも、ある程度のシワは取れます。

3. ヘアセットとメイクの順番

一番重要なのが手順です。必ず「ヘアセット・メイク」を済ませてから「着付け」を行ってください。浴衣を着てから腕を上げて髪をいじると、せっかく整えた襟元や帯が崩れてしまいます。

また、前開きの服を着てメイクをすることも大切です。被るタイプの服だと、着替えるときにヘアセットが崩れたり、メイクが服についたりするリスクがあります。

まとめ

浴衣の着付けに必要な道具は、意外と家にあるもので代用できることがお分かりいただけたでしょうか。専用の道具を全て完璧に揃えることよりも、まずは「着てみたい」という気持ちを大切に、手持ちのアイテムを工夫して使ってみてください。

最低限必要なのは「浴衣・帯・腰紐」の3点です。これに加えて、快適に過ごすためのインナーや、見た目を整える補正グッズをプラスしていけば、初心者でも十分に美しい着姿を作ることができます。

準備が整えば、あとは当日を楽しむだけです。多少着付けが崩れても、それもまた夏の思い出。今年はぜひ、自分なりの工夫で浴衣のおしゃれを楽しんで、素敵な夏のひとときを過ごしてくださいね。

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