留袖にメガネは変?和装に似合うフレームのデザインと選び方のコツを解説

結婚式の招待状が届き、当日は留袖を着ることになったけれど、ふと鏡を見て不安になることはありませんか?「普段かけているこのメガネ、留袖に合わせたらマナー違反にならないかな」と心配になる気持ち、とてもよくわかります。

コンタクトレンズが苦手だったり、長時間の着用がつらかったりすると、どうしてもメガネに頼らざるを得ないのが現実です。でも安心してください。選び方とちょっとしたコツさえ押さえれば、メガネ姿でも十分に上品で美しい着こなしができます。

この記事では、留袖に合わせても失礼にならず、むしろあなたの知的な魅力を引き立てるメガネの選び方について、具体的に解説していきます。当日に自信を持って笑顔で出席できるよう、フレームのデザインやメイクの工夫まで一緒に見ていきましょう。

目次

留袖を着る時にメガネをかけても大丈夫?

「正礼装である留袖にメガネをかけるのは、本来マナー違反なのではないか」と気にする方は少なくありません。確かに昔は、メガネは実用品としての側面が強く、フォーマルな場では隠すべきものという考え方が一部にありました。

しかし、現代においてその認識は大きく変わってきています。メガネは身体の一部であり、生活に欠かせない医療機器として広く認められているからです。無理をして見えない状態で過ごすよりも、堂々とメガネをかけて、晴れやかな表情で祝福する方がずっと素敵です。

正礼装としてのマナーと現在の考え方

現代の冠婚葬祭において、留袖にメガネを合わせること自体は全くマナー違反ではありません。むしろ、重要なのは「どのようなメガネを選ぶか」というTPOへの配慮です。

あきらかにカジュアルすぎるプラスチックの太いフレームや、奇抜な色のものは避けるべきですが、フォーマルな装いに馴染むデザインであれば問題ありません。最近では、和装に合わせることを意識した上品なフレームも増えています。

無理してコンタクトにする必要がない理由

「当日だけは頑張ってコンタクトにしようかな」と考える方もいるかもしれませんが、慣れないことをするのはおすすめできません。結婚式や披露宴は長時間に及びますし、涙ぐむ場面もあるかもしれません。

  • ドライアイによる充血
  • レンズのズレによる不快感
  • 慣れない視界による疲労

これらが原因で、せっかくのお祝いの席で眉間にシワが寄ってしまっては本末転倒です。見えにくい不安を抱えたまま過ごすよりも、使い慣れたメガネでリラックスして過ごす方が、結果的に良い表情で写真にも写ることができます。

留袖姿が上品に見えるフレームの選び方

留袖を着る際のメガネ選びで最も大切なのは「主張しすぎないこと」です。お着物や帯の美しさが主役であり、メガネはその引き立て役に徹するのが正解です。

普段洋服に合わせて使っているメガネが、必ずしも着物に合うとは限りません。黒留袖や色留袖の持つ「格」や「重厚感」に負けず、かつ顔周りをスッキリと見せてくれるデザインを選ぶ必要があります。おすすめのタイプをいくつか見ていきましょう。

顔の印象を邪魔しない縁なしタイプの特徴

最も失敗がなく、フォーマルな場にふさわしいのが「ツーポイント」と呼ばれる縁なしタイプです。レンズの周りにフレームがないため、素顔に近い印象を与えることができます。

縁がないことで、着物の柄や帯の色とケンカすることがありません。また、お化粧をした目元もしっかりと見せることができるため、表情が明るく伝わりやすいというメリットもあります。迷ったらまずはこのタイプを検討してみると良いでしょう。

和の雰囲気に自然に馴染むハーフリムのデザイン

レンズの上半分だけにフレームがある「ハーフリム(ナイロール)」も、和装との相性が非常に良いデザインです。上のラインが眉の形を補整し、目元をきりっと引き締めてくれます。

下半分に縁がないため、視界が広く、見た目の圧迫感も少なくなります。縁なしタイプだと少し顔がぼやけてしまうと感じる方には、程よい存在感があるハーフリムがおすすめです。

優しい表情を作るオーバル型の魅力

フレームの「形」に関しては、角のない楕円形の「オーバル型」がベストです。着物の持つ柔らかい曲線美や、女性らしい雰囲気と非常にマッチします。

  • オーバル型
  • ボストン型(丸みが強いもの)

これらは、優しく穏やかな印象を相手に与えることができます。逆に、角張ったスクエア型はシャープすぎてしまい、留袖の優美な雰囲気と少しちぐはぐになってしまうことがあるので注意が必要です。

着物の格に負けないフレームの素材とは?

デザインと同じくらい重要なのが、フレームの「素材」です。留袖は着物の中でも特に格式高い装いですから、顔に乗せるメガネにもそれなりの質感が求められます。

カジュアルな印象を与えるプラスチック(セルフレーム)は、厚みがありすぎて着物の繊細さを損なってしまうことが多いです。金属の光沢や、高級感のある素材を選ぶことで、アクセサリーのような役割を果たしてくれます。

アクセサリーのような輝きを持つチタンやメタル

細身のチタンやメタル素材のフレームは、留袖に合わせる際の王道です。金や銀の繊細な輝きは、かんざしや帯留めといった和装小物と共通する美しさがあります。

特にチタン素材は軽量で錆びにくく、長時間かけていても疲れにくいという実用的なメリットもあります。光沢感のあるものを選べば、顔周りがパッと華やかになり、お祝いの席にふさわしい明るさを演出できます。

黒留袖の重厚感に合うべっ甲の質感

予算が許すのであれば、天然素材である「べっ甲」のフレームは最高の選択肢の一つです。独特の艶と温かみのある色合いは、日本の伝統的な美意識そのものです。

特に黒留袖の漆黒の生地に対して、べっ甲の飴色は非常に美しく映えます。プラスチック製の「べっ甲柄」でも最近は精巧なものがありますが、やはり本物の持つ深みのある質感は、着物姿をワンランク上のものにしてくれます。

留袖の柄や帯に合わせた色の選び方

フレームの色選びも、全体のコーディネートを左右する重要なポイントです。「好きな色」を選ぶのではなく、「着物や肌に馴染む色」を選ぶのが鉄則です。

留袖には金糸や銀糸がふんだんに使われていることが多いので、それをヒントにすると上手くいきます。また、年齢とともに変化する肌のトーンに合わせて、顔色を良く見せる色を選ぶ視点も大切です。

金糸や銀糸の刺繍に馴染むゴールドやシルバー

着物の柄や帯に使われている金や銀に合わせて、フレームもゴールド系やシルバー系を選ぶと、全身に統一感が生まれます。これは最も間違いのない選び方です。

  • ゴールド(華やかさ重視)
  • シルバー(涼やかさ・知的さ重視)
  • ピンクゴールド(肌馴染み重視)

これらは肌の色とも馴染みやすく、悪目立ちしません。特にイエローベースの方はゴールド、ブルーベースの方はシルバーがよく似合います。

肌の血色を良く見せるピンクやワインレッド

黒留袖を着ると、黒い色の面積が大きいため、どうしても顔色が沈んで見えがちです。そんな時は、フレームに赤みのある色を取り入れると、チークを入れたように血色が良く見えます。

派手な赤ではなく、落ち着いたワインレッドや、淡いピンクのメタルフレームなどがおすすめです。表情が柔らかくなり、若々しい印象を与えることができます。

落ち着いた知的な印象を与えるブラウン系

もし色選びに迷ったら、ブラウンやブロンズ系を選んでおけば間違いありません。日本人の肌や瞳の色に最も近い色なので、どんな着物にも自然に溶け込みます。

黒縁メガネは、黒留袖と色が被ってしまい、顔周りが重たく暗い印象になりがちです。同じ暗い色を選ぶなら、黒ではなく少し明るめのブラウンを選ぶことで、抜け感を出すことができます。

メガネ着用時のメイクで気をつけるポイント

メガネをかける日のメイクは、普段と同じではいけません。レンズの屈折やフレームの影によって、目元の印象が大きく変わってしまうからです。

特にフォーマルな場では、写真撮影の機会も多いので、少し工夫が必要です。「メガネがあるから適当でいいや」ではなく、「メガネがあるからこそ丁寧に」仕上げる意識を持ちましょう。

フレームのラインと眉毛のバランスの取り方

最も重要なのは眉毛です。フレームの上部のライン(リム)と眉毛の形が揃っていると、非常に美しく見えます。逆にここが交差していたり、離れすぎていると違和感の原因になります。

  • フレームのカーブに合わせて眉を描く
  • 眉とフレームの間を広げすぎない
  • 眉尻をフレームの内側に収めるか、少し出すか調整する

鏡で正面だけでなく、少し斜めからもチェックしてみてください。眉マスカラを使って、眉の色を髪色やフレームの色と馴染ませると、より垢抜けた印象になります。

レンズ越しでも目元をはっきりさせるアイメイク

近視用のレンズ(凹レンズ)は、目が小さく見えてしまう効果があります。そのため、普段よりも少しだけアイメイクをはっきりさせるとバランスが良くなります。

アイラインを目尻まで丁寧に引き、マスカラでまつ毛を根元からしっかり立ち上げましょう。ただし、まつ毛を長くしすぎるとレンズに当たってしまうので、長さよりもカールを重視するのがポイントです。アイシャドウは明るめの色を選び、目元のくすみを飛ばしましょう。

ノーズパッドの跡を目立たせないベースメイク

メガネを外した時や、ふとした瞬間に気になるのが鼻のパッド(鼻あて)の跡です。ファンデーションが溜まってヨレてしまうと、清潔感が損なわれてしまいます。

鼻あてが当たる部分には、ファンデーションを薄く塗るのが鉄則です。余分な油分をティッシュオフしてから、パウダーを少し多めに叩いておくと、崩れにくくなります。固形のコンシーラーなどで厚塗りするのは避けましょう。

メガネ姿でも若々しく見える髪型の工夫

着物とメガネの組み合わせは、ともすると「老けて見える」「教育ママっぽくなる」というリスクがあります。これを回避するには、髪型のバランスが非常に重要です。

美容室でセットしてもらう際は、必ずメガネを持参し、実際にかけた状態でバランスを見てもらうことをおすすめします。美容師さんも、メガネがあることを前提にアレンジを考えてくれます。

横顔をすっきり見せるアップスタイルの位置

和装の定番であるアップスタイルですが、まとめる位置(シニヨン)の高さで印象が変わります。メガネをかける場合は、耳周りをすっきりとさせることが重要です。

  • 耳の上半分を隠さない
  • 後れ毛を出しすぎない

サイドの髪がメガネのツル(テンプル)にかかると、髪が浮いてしまったり、メガネがズレる原因になります。耳にかける部分はタイトにまとめ、清潔感を出すと若々しい印象になります。

フレームの端に当たらない前髪の流し方

前髪がフレームにかかると、暗い印象になったり、うっとうしく見えたりします。また、メガネの開閉時に前髪が挟まって崩れる原因にもなります。

前髪は斜めに流して、おでこを少し見せると、明るく知的な雰囲気になります。あるいは、ポンパドールのようにふんわりと上げてしまうのも、着物にはよく似合います。いずれにしても、フレームの上端にかからないようにセットするのがコツです。

かんざしとメガネの相性を良くするコツ

髪飾り(かんざし)とメガネは、どちらも顔周りを飾るアクセサリーです。両方が主張しすぎると、ごちゃごちゃとした印象になってしまいます。

メガネが金属フレームなら、かんざしも金属やパールのものを選ぶなど、素材感を合わせると統一感が出ます。また、べっ甲のメガネなら、べっ甲のかんざしを合わせると非常に粋です。飾りをつける位置も、メガネと反対側の後ろなど、バランスを見て配置しましょう。

記念写真でメガネが反射しないための工夫

結婚式では、集合写真やスナップ写真を撮られる機会がたくさんあります。その際、メガネのレンズが光を反射してしまい、目が写っていない残念な写真になってしまうことがあります。

最近のレンズは反射防止コートが優秀ですが、それでも強いストロボや照明には注意が必要です。ちょっとした仕草で、反射を防いで綺麗な写真を残すことができます。

フラッシュを避けるためのレンズの角度

カメラのフラッシュは、正面から平面に当たると最も強く反射します。つまり、カメラに対してレンズが真正面を向かないようにすれば、反射を逃がすことができます。

顔の角度をほんの少しずらすだけで、光の反射率は大きく変わります。カメラマンも気をつけてくれますが、自分でも意識しておくと安心です。

顎を少し引いて目線を合わせるテクニック

最も簡単な方法は、カメラを見るときに「顎を少しだけ引く」ことです。こうすることで、メガネのレンズが少し下を向き、上からの照明や正面からのフラッシュを直接受けにくくなります。

  • 顎を2〜3センチ引くイメージ
  • 上目遣いになりすぎないよう注意
  • レンズの中心でカメラを見る

事前に鏡の前で、どの角度ならメガネが光りにくいか練習しておくと良いでしょう。顎を引くポーズは、小顔効果もあるので一石二鳥です。

結婚式当日に困らないためのメガネの準備

どれだけ似合うメガネを選んでも、当日に不具合が起きては台無しです。結婚式という特別な一日を快適に過ごすために、事前のメンテナンスは欠かせません。

特に「ズレ」と「曇り」は、着物姿の優雅さを損なう二大敵です。これらを防ぐための準備について確認しておきましょう。

お辞儀をしてもズレないためのフィッティング調整

結婚式では、受付や来賓への挨拶など、お辞儀をする回数が非常に多くなります。そのたびにメガネがずり落ちて、指で押し上げる仕草をするのは、あまり美しいものではありません。

式の数日前に眼鏡店へ行き、フィッティング(調整)をしてもらいましょう。「結婚式で着物を着て、お辞儀をすることが多い」と伝えれば、普段より少しタイトに調整してくれます。特に耳の後ろの曲がり具合をしっかり合わせてもらうことが大切です。

食事や温度差で困らない強力な曇り止め対策

披露宴での温かいスープやお茶、あるいは会場内外の気温差で、レンズが真っ白に曇ってしまうことがあります。着物姿で慌ててメガネを拭くのはスマートではありません。

  • ジェルタイプの強力な曇り止め
  • 曇り止め効果のあるメガネ拭き

これらを当日の朝に使用しておくだけで、快適さが全く違います。また、着物の袖(袂)に、小さくて綺麗なメガネ拭きを忍ばせておくと、いざという時に安心です。

留袖に合うメガネを新調する時のポイント

もし、お手持ちのメガネがどれも留袖に合わなそうで、これを機に新調しようと考えているなら、失敗しない買い方のコツがあります。

お店に行って、棚に並んでいるフレームだけを見て選ぶのは危険です。実際の着用イメージをどれだけ具体的に持てるかが、成功の鍵を握ります。

着用する着物の写真や端切れを持参するメリット

可能であれば、当日着る予定の留袖の写真をお店に持っていきましょう。スマホの画像でも構いませんが、柄の色味や雰囲気がわかるものがベストです。

店員さんはプロですから、その着物の雰囲気を見て「こちらの色の方が着物の刺繍と合いますよ」「このデザインなら帯周りと調和します」といった的確なアドバイスをしてくれます。客観的な意見は非常に参考になります。

お店で試着する際に確認すべき全身のバランス

メガネを選ぶ時、つい手鏡や卓上の小さな鏡だけで顔のアップを見て決めてしまいがちです。しかし、着物を着た時のバランスは、全身で見ないとわかりません。

必ずお店にある大きな姿見(全身鏡)の前に立ち、数メートル離れて見てみましょう。顔の中だけで完結させるのではなく、遠目から見た時にフレームが悪目立ちしていないかを確認することが、上品な着こなしへの近道です。

まとめ:お気に入りのメガネで自信を持って留袖を着こなそう

留袖にメガネを合わせることは、決してマナー違反でも恥ずかしいことでもありません。大切なのは、その場にふさわしい「品格」を感じさせる選び方と、ちょっとした準備です。

最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。

  • フレーム: 縁なしか、細身のメタルフレームが上品。
  • 色: ゴールドやブラウンなど肌馴染みの良い色を。
  • 準備: ズレ防止の調整と曇り止め対策を忘れずに。
  • 心構え: メガネをネガティブに捉えず、知的なアクセサリーとして楽しむ。

何より一番大切なのは、あなた自身がリラックスして、心からお祝いを楽しむことです。見えにくい不安を抱えるよりも、お気に入りのメガネでクリアな視界を手に入れ、新郎新婦の晴れ姿を目に焼き付けてきてください。

素敵なメガネ選びが、あなたの留袖姿をより一層輝かせてくれることを願っています。

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